もしあなたが検察審査員・補充員に選ばれたら

質問票を返送したあと、くじ引きで検察審査員・補充員に選ばれた人には別途書類が郵送されてきます。くじ引きに外れた場合は何も通知がなかったと思います。

初回出席時に丁寧な説明があるので、ものすごく心配する必要はありません。実際に説明を受けたらそれまで抱えていた不安はいくらか和らいでいるはずです。

それでも最初は心配です。半年もやっていけるのか、あれはどうなの?これは?と不安は尽きません。ひとまず公式サイトのQ&Aをゆっくり読んで気持ちを落ち着かせてください。それに加えて重複も多分に含まれていますが、当日これだけ知っておけば少し安心かなと思うことを簡単にまとめました。

任期について

審査員・補充員の任期は6か月間です。会議の頻度は1か月に1~3回程度。

そして公式Q&Aにもある通り、任期はグループごとに3か月ずつ重なっています。任期を半分終えた頃、先輩グループが抜け、入れ替わりに次のグループがやってきます。3か月の間、初心者グループと先輩グループが一緒に取り組み、会議の流れなどを学ぶことができるようになっているのだと思います。

基本的に、審査員・補充員にかかわらず会議には全員出席することになります。議決をするには審査員が11名必要です。当日急な欠席があった場合、その場で補充員の中から代理の審査員を選ぶためです。

審査員と補充員のちがいは、議決(最終的に行われる無記名投票)に参加する権利があるかどうかです。代理の審査員にならない限り、補充員には議決権がありません。しかし、意見交換の時間には審査員と同じように発言する権利があります。

服装について

会議に参加するのだし、ちゃんとした格好をしないと浮いてしまうのでは?と思う人もいるかもしれません。とりあえず、私服で大丈夫です。服装規定はありません。夏場なら半袖Tシャツにジーンズくらいで十分です。気温やエアコンによる暑さ・寒さに対応できる服装が好ましいです。

というのも検察審査会の会議自体が非公開で行われるため、フォーマルな服装である必要がないのです。ただし、タンクトップやキャミソール、ショートパンツなど露出の多い服装は避けられたほうが無難です。私服OK=節度のあるカジュアルな服装です。

ただ、初回だけは様子見でスーツ着用の人も少なくないと思います。スーツ・オフィスカジュアル、私服のどれでも大丈夫です。季節に合わせて過ごしやすい服装を選んでください。

暖かい季節なら上は半袖Tシャツで下をチノパンにするとか、上をポロシャツで下はジーンズにするなどして調節してください。悩みすぎる・気にしすぎる人は一度スーツかオフィスカジュアルで様子見したらいいです。

日当と交通費について

基本的には、後日銀行振り込みになるのではないかと思います。日当は公式Q&Aによると1日あたり8000円以内となっています。これとは別に、交通費(旅費)が支給されます。日当は1hあたり約1000円とすれば、8hで8000円が上限と考えられます。拘束時間が短ければその分日当も少なくなります。

また、交通費は自宅から会議場所までの最短経路で算出されるため、ルートによっては支給分では不足する場合もあります。日当は給料ではなく、交通費の不足分や当日の昼食代など、会議に参加するためにかかる費用を補うものです。(収入としては雑所得に分類される、のではないかと思います)

出席するのに往復何時間もかかったり、交通費はとりあえず自己負担しなければならかったりして、人によっては大変かもしれません。

休憩時間について

お昼頃に休憩時間があり各自昼食をとることになります。これはあくまで一例ですが、会議場所に食堂やコンビニ、自販機があればそこを利用することになります。弁当などを持ち込んだり、もし外に気になるお店があるなら一旦外に出るのもありです。飲み物は何種類か用意されていて、自由に利用できるところもあるようです。

また、拘束時間によっては小休憩が何度かあると思います。慣れない環境に最初は疲れてしまうかもしれません。飲み物を飲んだり、少し席を立ったりして休憩時間にうまく気分転換してください。

まとめ

検察審査会事務局では毎年度、くじ引きで選んだ有権者を集めて審査会を運営しています。疑問に持ったことはその都度確認して解消しておきましょう。

あと、会議を行う建物にどこから入ったらいいのか分からない、という場合は現地の守衛さんや職員の方に尋ねてみてください。

検察審査員・補充員に選ばれた方、それぞれにさまざまな事情があるかもしれません。困ったことがあれば職員の方に相談してみてください。任期中であっても事情があれば配慮してもらえます。

どうか選ばれた方々が無理のない範囲で任期を務めあげることができますように。